チャレンジ3776メートル登山総合案内-御中道を行く
■御中道を行く
緑豊かな信仰の道 絶えることなく崩れる大沢
御中道を行く
 5合目から山頂を目指す人々で各登山道が混み合う中、とても静かな歩道がある。その名は「御中道」。いにしえより「富士山に三度以上登頂した者だけが歩くことを許される道」として讃えられていた道だ。
 登山道に比べれば傾斜も緩く、現在はトレッキングコースとして楽しむ人々が多い。森林限界より高度が低いため植物が豊富で、特に「御庭」とスバルラインを越えて下った「奥庭」では春〜夏はかわいらしい花、秋には鮮やかな紅葉を楽しむことができる。
 終着点「大沢崩れ」は通行が禁止された今でも崩壊が続き、荒々しい富士の一面を垣間見ることができる。
 山頂を極めるだけが富士山の楽しみではない。たまにはゆっくり、のんびりと、緑を楽しみ歴史に触れながら歩いてみよう。
(文中の下線部をクリックすると写真を表示します)

 御中道とは、富士山中腹の標高2300〜2800メートルをぐるりと一周する、全長25キロの道のこと。富士講など富士山をあがめる人たちの間では「富士山に3度以上登頂したもの」だけが歩くことを許される最高の道とされていた。
 現在「御中道」で歩けるコースは河口湖口5合目〜旧大沢休泊所(通称・お助け小屋)までの区間である。大沢をわたる「一の越(こし)」が江戸時代、標高2800メートル付近に存在していたが、相次ぐ崩落の拡大で明治初期「二の越」、昭和初期に「三の越」と変更された。1977(昭和52)年に起きた転落事故をきっかけに大沢崩れは閉鎖される。静岡県側の一部の道が不明瞭で、現在は富士山を一周することはできない。
 いつごろから御中道巡りが始まったかははっきりしないが、「富士吉田市史」によると、延宝8(1680)年に「中道大願成就」によって作られた御身抜(富士講独特の文字と書式で書かれた曼陀羅軸)が残されていることから、この時期には既に御中道巡りが始まっていたことが分かる。
1.河口湖口5合目広場〜御庭〜奥庭駐車場〜奥庭周辺
 起伏が少なく、石畳が敷かれるなど歩道の整備がされていて、初心者でも歩きやすいルート。森林限界直下のため森と原野が交互に現れ、変化に富んだ景色を楽しめる。…[続きはこちら
2.奥庭駐車場〜大沢崩れ [往路]
 ハイキング感覚で気軽に歩ける河口湖口5合目広場〜御庭間に比べ、山歩きの要素が濃いのが御庭〜大沢崩れ間である。しかし、自然の息吹やダイナミズムはこちらの方が強く感じられる。御庭山荘へは奥庭駐車場に車を止めるとアクセスしやすい。…[続きはこちら
3.大沢崩れ・展望台〜奥庭駐車場 [復路]
 休泊所から少し足を伸ばして大沢崩れの全景が望める展望台へ。運が良ければ川のない富士山において、条件が整ったときだけ見ることができる「幻の滝」が見られるかもしれない。…[続きはこちら
4.御中道の草花・道中の看板
 ここでは行程で目を楽しませてくれる花々や気をつけたい看板を紹介する。…[続きはこちら] 
登山総合案内トップページへ

All rights reserved by YAMANASHI NICHINICHI Newspaper and YBS Yamanashi Broadcasting System.
富士山NETに掲載の記事・写真および図版の無断転載を禁じます。