富士山講座 山梨日日新聞の連載から
 噴石
被害は広範囲 屋内待機を
噴石可能性マップ
噴石可能性マップ
この地図は、富士山火山防災協議会(富士北麓8市町村)が、国土地理院長の承認を得て、同院発行の20万分の1地形図を複製したものである。(承認番号平16関複、第288号)
 噴火の威力で火口から飛ばされる岩の破片や軽石を噴石と呼ぶ。2000年の北海道・有珠山噴火では、直径数十センチの噴石が火口から約1キロ離れた保育園の屋根を直撃。爆発のエネルギーのすさまじさを印象付けた。

 溶岩流などは流下方向によって被害エリアが比較的限定されるが、噴石は広範囲に及ぶのが特徴だ。特に火口から半径2キロ以内では、大きな噴石が大量に落ちるケースがある。

 富士山の「宝永噴火」(1707年)では、噴火地点に近かった静岡・須走村(現在の小山町須走地区)全75戸のうち、37戸が噴石によって焼失し、残りの38戸もすべて倒壊したという記録が残っている。

 政府の富士山ハザードマップ検討委員会は、仮に富士山の北西面で大規模な噴火が起きた場合、山ろくの同方面や、北部の標高の高い場所で被害が出ると想定。上九一色村や鳴沢村の民家の一部が被害を受ける可能性がある。

 また風などの影響を受けると、風下では想定を超える範囲に噴石が飛ぶ危険もある。

 富士山火山防災協議会は「噴石は噴火と同時に起きる現象。まずは丈夫な建物内で待機すること。土石流などが発生して、緊急避難が必要な場合は、ヘルメットや防災ずきんなどをかぶって移動してほしい」としている。


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