富士山講座 山梨日日新聞の連載から
 富士吉田
「融雪型火山泥流」を警戒
 富士吉田市は、上吉田地区を中心とした地域で、溶岩流が24時間で到達する可能性がある「三次ゾーン」となった。富士山噴火の可能性を知らせる臨時火山情報が発表された時は避難の準備、緊急火山情報が出た場合は避難や観光の自粛などの対応が求められる。

富士吉田市版富士山火山防災避難マップ
 特に警戒すべきなのが、雪を溶かしながら斜面を流れ下りる「融雪型火山泥流」。泥流は、富士山に積雪がある10月から5月にかけて発生する可能性があり、河川沿いを中心に市街地に達する恐れがある。特に積雪が深い2−4月には発生への注意が必要だ。マップは泥流が到達すると見込まれる地域を「泥流避難ゾーン」として示している。

 融雪型火山泥流は斜面の土砂を取り込み、時速60キロ程度の高速で流れることもある。市街地では桂川や宮川、間堀川などの河川伝いに広がると予想され、危険性が高まった時は市街地周辺の高台などに避難する必要がある。

 マップ上で、市役所周辺などは泥流避難ゾーンになっていないが、マップ上で、白地の地域でも火山泥流に四方が囲まれる地域では孤立化などの恐れがあり、避難が必要だ。

 また、上吉田地区周辺には、市立病院や特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などが点在。避難に他人の手が必要な患者や高齢者らは、通常より早めの避難や避難準備が求められる。災害弱者の円滑な避難に向け、対策が課題になりそうだ。

 マップでは、火口ができる可能性が高い範囲を「一次避難ゾーン」、溶岩流が3時間程度で到達したり、火砕流が発生した場合に高温ガスが高速で届きそうな範囲を「二次避難ゾーン」としているが、富士吉田市街地にはない。


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