富士山の山肌に現れる残雪の形のひとつ「農鳥」。例年4月下旬から5月中旬にかけて、富士山7〜8合目付近(標高2900メートルから3000メートル)の北西斜面に出現、鳥の形をしていることからこう呼ばれる。
鳥の形は雪の解け具合によって毎年変化し、尾が長く翼を広げた「鳳凰」や丸みおびた「おとなしい形」など、その姿もさまざまである。
富士北麓地域に春の訪れを告げる風物詩として、地元では古くから、農家が田植えなどの農作業を始める時期の目安とされてきた。また、現れる時期によってその年の天候や吉凶を占ったという。
冬場の降雪量や春先の降雪の影響などで6月に入ってから姿を現したり、冬場の強風で周囲の雪が吹き飛ばされることで1月や2月に現れたりすることもある=“季節外れの農鳥”。
かつては「寒中の農鳥は人を食う」として凶兆ともいわれていたが、「新春の農鳥、むしろめでたい」とも。 |
富士山NET−富士山の「農鳥」
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富士山の「農鳥」 出現日 |
2000年 |
5月30日 |
2010年 |
5月21日 |
(2月15日) |
2011年 |
5月13日 |
2001年 |
(1月19日) |
2012年 |
6月4日 |
2002年 |
3月21日 |
2013年 |
5月24日 |
2003年 |
(1月6日) |
2014年 |
6月3日 |
2004年 |
5月25日 |
2015年 |
4月6日 |
2005年 |
3月8日 |
2016年 |
5月12日 |
2006年 |
5月20日 |
2017年 |
5月11日 |
(2月8日) |
(11月21日) |
(11月8日) |
2018年 |
5月11日 |
2007年 |
6月15日 |
(1月4日) |
2008年 |
6月1日 |
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2009年 |
6月7日 |
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【出典】山梨日日新聞総合データベース
【備考】2000年以降を掲載。( )内は“季節外れの農鳥”出現日 |
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