富士山頂の風や気温で、最もすごかった記録

富士山頂の風や気温で、最もすごかった記録
(ふじさんちょうのかぜやきおんで、もっともすごかったきろく)

 富士山の気象で最も特徴的なのは風の強さ。旧富士山測候所による観測データ(1973年から2000年)の平均でみると、最大風速10メートル以上が年間313.4日もあり、20メートルを超す台風並みの日はなんと121.0日。風速がひと桁の日は、わずか50日程度しかない計算となる。

 最大瞬間風速(瞬間風速の最大値)は1966年9月25日、台風26号による91.0メートル(南南西の風)という記録がある。これは日本国内で記録された最大瞬間風速の歴代1位でもある。ちなみに平地部では同じ1966年9月5日の台風18号による沖縄宮古島で観測された85.3メートル(北東の風)となる。世界記録は1997年12月16日、米グアム島のアンダーソン基地で記録された105.5メートル(観測機器破損のため参考記録)というすごい記録がある。一方、最大風速(10分間の平均風速の最大値)は1942年4月5日、低気圧による72.5メートル(西南西の風)で、これも国内1位の記録である。

 気温では、最高気温の記録は17.8度(1942年8月13日)。山頂が20度を超えた日はいまだにない。最低気温は氷点下38.0度(1981年2月27日)という記録が残っている。国内最低は気象台・測候所に残る記録で1902年1月25日に北海道旭川で観測された氷点下41.0度がある。しかし、富士山の年間平均気温(1981年から2010年)は氷点下6.2度と、旭川の6.9度より13度も低く、国内で最も寒い場所といえる。

 さらに南極の昭和基地と比較すると、昭和基地の年間平均気温は氷点下10.4度で富士山より4.2度低い。しかし、冬季(12〜2月)の富士山の氷点下17.2度は、昭和基地の冬季(7〜9月)の氷点下18.3度と1.1度しか違いがない。厳冬期の富士山は昭和基地で冬とほぼ同じ寒さになるが、風をみると、昭和基地の冬場が6〜7メートルなのに対して富士山の冬場は15メートル前後なので、富士山の厳冬期は昭和基地以上の過酷な条件にあるともいえる。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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