富士山の初雪はいつ? 初冠雪とは?

富士山の初雪はいつ? 初冠雪とは?
 標高3776メートルの富士山頂は7月、8月でも最低気温が氷点下になることもあり、いつでも雪が降る環境にある。このため、初雪と終雪の区別が難しい。初雪は冬になって初めて降る雪(みぞれ、霧雪、細氷を含む)であり、終雪は、その冬最後に降った雪というのが決まり。富士山の場合、季節の変化を山頂の1日の平均気温が最も高い「最高気温日」で判断する。仮に8月中旬に雪が降った場合、その雪が初雪か終雪かの判断は、山頂での夏の最高気温日が確定するまで決まらないことになる。初雪だと思ったら、その後最高気温日が更新され、終雪に変更になることも。よって、最高気温が出てもしばらく様子を見てから初雪、終雪を決めるようにしていた。

 初雪の観測は、富士山頂剣ケ峰にある気象庁富士山測候所(現富士山特別地域気象観測所)の職員が降雪を確認し、同測候所御殿場基地事務所が発表。測候所の前身である中央気象台富士山頂観測所が統計を開始した1936年以降、最も早い初雪の記録は、1963年7月31日。最も遅い記録は、1943年10月16日。平年日は9月14日。山頂が雪に覆われている期間は年平均275日。なお、中央気象台が1932(昭和7)年に山頂東安河原に設置した臨時観測所においては、1933年7月8日に初雪を観測、という記録もある。この年の山頂における最高気温は7月2日に観測されていて、山開きの1週間後にはもう初雪。これこそ日本一の早さといえる。

 2004年9月30日、富士山測候所が山頂での常駐観測を終了。「有人観測」の歴史に幕を下ろした。以降、気象庁による初雪の観測および発表はなくなり、今では富士山頂の初雪の便りは「昔話」になりつつある。

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 一方、初冠雪とは、気象台によると上記の「最高気温日」以降で、「山の全部または一部が、雪または白色に見える固形降水(雹など)で覆われている状態を下から初めて望観できたとき」をいう。

 初冠雪の平均日は、河口湖測候所からは9月27日、甲府地方気象台からは9月30日。ちなみに甲府地方気象台が観測した最も早い初冠雪は、2008年8月9日で、それまでの1914年8月12日を94年ぶりに更新し、1894年の観測開始以来、史上最も早い初冠雪となった。反対に最も遅い記録は、1956年と2016年の共に10月26日。

 2003年9月30日で河口湖測候所の有人化業務が終了。現在、富士山の初冠雪の観測および発表は、甲府地方気象台に一元化されている。

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 なお、山梨県富士吉田市は2006(平成18)年から、季節の移り変わりを多くの人に知ってもらおうと、富士山の初冠雪を独自に観測して「富士山初雪化粧宣言」として、市のホームページなどで公表している。
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富士山の初雪・初冠雪・初雪化粧(最近)
初雪
(山頂)
初冠雪
(甲府)
初冠雪
(河口湖)
初冠雪
(甲府)
初雪化粧
(富士吉田)
1993 9月20日 9月24日 9月21日 2006 10月7日 10月8日
1994 8月21日 8月21日 9月20日 2007 10月6日 10月6日
1995 9月19日 10月9日 10月9日 2008 8月9日 10月1日
1996 9月13日 9月28日 9月26日 2009 10月7日 10月10日
1997 9月22日 9月28日 9月27日 2010 9月25日 9月25日
1998 9月6日 10月22日 10月10日 2011 9月24日 9月24日
1999 10月8日 10月19日 10月19日 2012 9月12日 9月12日
2000 9月4日 9月4日 9月27日 2013 10月19日 10月19日
2001 9月4日 9月22日 9月22日 2014 10月16日 10月16日
2002 9月23日 9月27日 9月27日 2015 10月11日 10月11日
2003 9月26日 10月6日 2016 10月26日 9月25日
2004 10月21日      
2005 10月11日      
山梨日日新聞社総合データベース、甲府地方気象台および富士吉田市報道発表資料より

2008年8月9日 初冠雪 (最早) 2012年9月12日 初冠雪
2008年8月9日 初冠雪 (最早) 2012年9月12日 初冠雪


山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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