江戸期の繁栄伝える巨大絵図

江戸期の繁栄伝える巨大絵図

 河口浅間神社(山梨県富士河口湖町河口)蔵の「河口村絵図」は、江戸時代の河口村(現在の富士河口湖町河口地区)の全体像を描いた、5メートル四方に及ぶ巨大な絵図。江戸時代後期から末期に描かれたとみられるが、作者は不明。

 御師住宅(屋敷)が軒を連ねる当時の集落の姿や街道などが、日本画で使う顔彩で和紙に描かれ、つなぎ合わせて1枚の絵としている。富士山信仰の大衆化に伴う当時の繁栄ぶりを伝えていて、当時の富士山の参拝経路や村の生活形態を知る上で貴重な資料。

 絵図は一部が切り取られているが、河口地区のほぼ全体を描写。富士講信者らが休息する御師住宅が同神社を中心に短冊状に並んでいるほか、富士講信者がみそぎを行ったとされる「母の白滝」、旧鎌倉街道などが描かれている。

 御師住宅は白色、畑は黄色などに色分けされている。また畑の部分には等級や所有者が記されている。さらに御師住宅などは平面的に描かれているのに対し、山は立体的に描いているのも特徴。

 絵図は、同神社が木箱の中に折り畳んで保管していた。劣化が進んでいたことから、同神社の創建1150周年に合わせて2015年4〜6月に修復。7月に1日だけ、氏子や地元の子どもたちに公開された後、10月に河口湖美術館で特別公開された。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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