富士山の平成 重大ニュース [5]

富士山の平成 重大ニュース [5]
◆入山料導入(平成26年)

 入山料(保全協力金)制度は2014(平成26)年7月、富士山の環境保全や登山者の安全対策に役立てる狙いで、山梨、静岡両県が正規に導入し、任意で徴収を始めた。基本は登山者1人、千円。この年はインターネット払いを含めて、両県で約16万人から約1億5800万円を徴収した。

 徴収額はその後、静岡県は増加傾向だが、山梨県はやや減少気味。18年は約14万6千人が応じ、約1億4400万円となった。

 山梨、静岡両県などでつくる富士山世界文化遺産協議会の利用者負担専門委員会は昨年11月、入山料収入の使い道の要件を緩和する見直し案を示した。現在は下山道の標識新設などに限っているが、下山道の安全対策などに活用できるようにすべきだとしている。

◆遺産センター開館(平成28、29年)

 世界文化遺産・富士山の文化的価値の普及や保全活動の拠点である「富士山世界遺産センター」。山梨県は2016(平成28)年6月、静岡県は17年12月にそれぞれ開館した。

 山梨県センターは富士山有料道路につながる県道沿いに開設。メイン展示は和紙で作られたオブジェ「冨嶽三六○」。直径15メートル、千分の1のサイズの霊峰が、色とりどりの照明で季節の移ろいを表す。「御中道」に見立てた1周約90メートルの回廊を歩けば、四季折々の富士を楽しめる。

 静岡県センターは富士山本宮浅間大社の南側に位置する。「逆さ富士」を模した木格子の展示棟が訪れる人の目を引く。巨大な水盤にその姿が映り、霊峰の美しい姿容を再確認できる。建物内側にはらせん状の通路が配置され、動画や写真を通して富士登山を仮想体験できる。

 18年12月末現在の入館者は山梨が105万7784人(無料の北館分含む)、静岡が51万9554人。

◆五輪ロードレースコースに(平成30年)

 2018(平成30)年8月9日、富士山麓が20年東京五輪・パラリンピック自転車競技ロードレースのコースに決定した。東京都内を出発し神奈川県、道志村、山中湖村を通り静岡県御殿場、裾野両市を経由して小山町の富士スピードウェイがゴールになる。

 コースで標高が最も高い場所は裾野市須山の1451メートル。起伏に富み、選手にとってタフな戦いが予想される

が、日本を象徴する雄大な景色の中を世界のトップ選手が駆け抜ける様子は見応えがありそうだ。「本場欧州のロードレースをほうふつとさせる熱気で、世界の一流選手を迎えたい」と大会組織委。

 7月には現地でテスト大会が開かれ、地元は観客らの交通輸送計画づくりや景観整備を進めている。

 (おわり)

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
当ウェブサイト上の掲載情報、写真等の無断複写・転載を禁止します。