平家の公達を名前の由来に持つ希少植物

平家の公達を名前の由来に持つ希少植物

 ラン科の多年草で、初夏に赤紫の花をつける「アツモリソウ」。名前の由来は、花の袋状形態が武者の背負う母衣(ほろ)に似ていて赤紫色のさわやかさが平家の公達(きんだち)・平敦盛のイメージから命名されたという。

 群生の中でしか育たず、種から花をつけるまで10−15年かかり、一つの群生になるには100年を要するいわれるほど貴重な植物。

 山梨県内では富士山周辺や南アルプスなどに生息するが、盗掘被害やシカによる食害が相次ぎ、絶滅が危ぶまれている。県高山植物保護条例(1985年10月制定)で、「絶滅の恐れがあり保護が必要な植物」として規制対象に指定。

 1997年9月には、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」に基づき、特定国内希少野生動植物種に指定、採取が規制されていて、違反すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金。県のレッドデータブックでも「絶滅危惧1B類」と1A類に次ぐランクに位置付けられる。

 都留市と西桂、富士河口湖町にまたがる三ツ峠では、盗掘や食害から守ろうと、ボランティア団体が防護柵の設置や生育に影響を与える植物の駆除など、保護活動を行っている。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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