御師の日常、今に伝える

御師の日常、今に伝える
 御師の家「旧外川家住宅」は、同市上吉田、国道139号(富士みち)の金鳥居から約300メートル南西側にある。敷地面積は約2000平方メートルで、敷地内には主屋と裏座敷、中門、水路などがある。

 同市歴史文化課によると、主屋は県内の御師住宅の中でも最古の部類に入る1768(明和5)年の建築で、「離座敷」も明治初期に造られた。主屋には客室用として3部屋、宿主個人用が3部屋。離座敷は8畳以上が4部屋あり、すべて宿泊者のために使われていたといい、1960年代ごろまで富士講信者を受け入れてきた。

 富士山信仰の象徴で、富士講登山の歴史を今に伝える史跡として、保存を求める声が高まり、市は2006年から建物を補強するなどの改修工事を進め、2008年4月に工事が完了。現在は市歴史民俗博物館の付属施設として一般公開されている。

 開館時間は午前9時半から午後5時まで(火曜休館=火曜日が祝祭日の場合はその翌日、年末年始)。入館料は一般が100円、小中高生が50円(団体割引あり)。建物の室内には、御師が県外の檀家の地元で布教活動したことを記す古文書や、かつて富士講信者が着用していた白い行衣(ぎょうえ)、食器、日常家具、学術調査で見つかった史料の一部などを展示している。御師の家の特徴である神殿も再現している。

 同住宅は、2004年11月、御師の家としては初めて市の有形(建造物)文化財の指定を受けた。また、2008年1月には県の文化財指定も受けている。さらに、2011年6月には国文化財(重要文化財・建造物)に指定され、世界文化遺産富士山の構成資産の一つでもある。

 2015年4月には、敷地内に休憩施設「御師町お休み処」がオープン。施設は木造平屋で、延べ床面積は約100平方メートル。トイレや土産品の売店のほか、休憩スペースを設けた。観光案内所を併設し、明治期の御師の町並みを再現したジオラマも展示されている。
富士山NET−中ノ茶屋・中の茶屋
御師旧外川家住宅


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