1921(大正10)年8月29日付

1921(大正10)年8月29日付
『富士山上大暴風雨 百余名の登山者立ち往生』

 8月26日の富士山は午後1時頃から濃霧と豪雨に襲われ、同2時頃から8合目以上は暴風雨となり、夜になってもなお止まなかった。

 27日午前6時頃になると益々猛威を振るい、拳骨大の火山石はもの凄い唸りを生じて飛び、登下山道ともに通行不能となった。

 100余名の登山者は山中の石室で生きた心地もせず、ひたすら天候の回復を待っていたが、山上のことなので食料品も充分なく、もしここ一両日も暴風雨が続けば避難している登山者は寒気と飢えで餓死するかもしれないと気が気でなかったので、登山口の警察署は間断なく登山電話で山上に連絡して警戒にあたった。

 しかし、午後1時半頃になってなって天候が回復したので、石室に避難していた100余名の登山者は、ようやく蘇生の思いを為し下山した。【当時の紙面から】

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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