1907(明治40)年6月9日付

1907(明治40)年6月9日付
『富士山頂二カ所の郵便局 当局者の意見確定』

 富士山頂の郵便局設置について、昨日の紙面に記載したとおりだが、本県及び静岡県から競い合うように請願があった。

 当局者もまた位置その他の決定について大いに苦心したが、近ごろ東京、横浜の両一等局長ならびに当局郵政省と協議の末、ついに2か所の郵便局を設置することとなった。

 1つは本県に属する須走吉田口より登山する8号目、すなわち昨夏に設置したところに決定し、これを富士山北郵便局と名づけて、吉田郵便局の管轄とする。もう1つは静岡県に属する御殿場口大宮口より登山する富士の頂上駒ケ嶽神社前、銀明水の場所に設置し、富士山郵便局と名づけて、御殿場郵便局の管轄とすることとなった。

 もっとも、その名称については静岡県に属する郵便局を、富士絶頂郵便局とするようにとの意見もあったが、そうなると本県に属する北郵便局の繁栄を阻害する恐れがある。また富士山郵便局を頂上に設置することには、北郵便局側の反対もあったが、北郵便局には電話所の開始と同時に電信所を併置して、公衆の便宜を図って両者の均衡を保つ上で、富士山郵便局を頂上に設置することになったのである。

 なおこれらの郵便局は、普通郵便はもちろん小包も取り扱い(郵便物はすべて局留め)、配達人は山の上下を1日1回往復し、また富士山局も富士山北局間も1人の配達人を置いて配送させる計画で、実施の時期は富士山開きの当日、来る7月11日に開始と決定したという。 【当時の紙面から意訳】

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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