1933(昭和8)年11月29日付

1933(昭和8)年11月29日付
『雪の富士 ヒュッテを新設し全世界に紹介する』

 内務省国立公園委員会内に雪の富士をスポーツによって世界に紹介する案が立てられ、まずその第一歩として小御嶽ならびに馬返しに至る新設スキー場の5ゲレンデーを中心に一カ所工費約3000円を計上し、理想的なヒュッテを新設するべく、内務省内建築学会の新進の学者などから、賞金をかけて設計を募集中である。これについて同学会の工学博士内藤多仲氏は27日入ろく、新設スキー場の実地踏査を行った。同博士は語る。

 夏の富士はすでに平凡化したため、むしろ冬の富士をスポーツによって世界に紹介する必要を認めるとともに、一般に雪中の富士山踏破が最も興味あるものとされ、この方面に非常なセンセーションを巻き起こしているので、内務省もこのチャンスを生かして理想的なヒュッテを造ることとなった。その内容は暖房、防寒、乾燥など一切の設備を具備しているものである。

明春スキー大会 案内書7000部を撒く

 スキー、スケートで今年はひと儲けしようと、県の景勝開発係では手ぐすねひき、国鉄、山ろく電鉄などと協力し、来春1月を期して馬返しの大スキー場でスキー大会を開こうと、力を尽くして計画を進めている。昨日は「甲斐のスキー・スケート案内」7000部を各方面に配付したが、〈これを見ると〉この点では本県がずい分富んでいることが分かる。〈具体的には〉次の通りだ。

 スキー場 ▽富士吉田スキー場▽三ッ峠スキー場▽小富士▽大出山▽三国山▽天神峠▽鳴沢と本栖▽笹子▽甘利山▽大菩薩▽飯盛山の計11カ所。

 スケート場 ▽山中湖▽河口湖▽精進湖▽西山梨千代田大正池▽小泉村白沢池。

宿泊料協定

 富士山のスポーツ期に入ったので、地元山小屋経営業者は27日山ろく電鉄ビルで協議会を開き、次のように小屋料金その他について決定した。

1、大石茶屋 1泊50銭、3食付1円。
1、馬返し 1泊60銭、3食付1円20銭。
1、五合目 1泊72銭、3食付1円50銭。
1、七合目 1泊1円、案内料1円50銭。  【当時の紙面から】

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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