富士北麓地域最大規模の遺跡

富士北麓地域最大規模の遺跡
 池之元遺跡は山梨県富士吉田市新倉字池之元にあり、御坂山地から連なる天上山東南麓の舌状台地に立地する複合遺跡。台地下に3カ所の湧水がある。

 1980年度の遺跡分布調査で縄文早期、前期、中期、後期の土器、弥生後期の土器、平安時代の住居跡が見つかった。特に縄文早期の中でも草創期といわれる表裏縄文様土器が出土し注目される。

 1982年度の発掘調査で、約8000年前の県内最古とみられる縄文時代の住居跡二つを確認。また、中部山岳地帯に文化圏≠持っていた表裏縄文様土器と南関東の撚糸文土器も出土。両文化圏≠フ中継点として多様な文化を誇っていたと分析している。

 住居跡は、長軸4.4メートル、短軸3.3メートルと長軸4.1メートル、短軸3.2メートルの楕円形。それまでの釈迦堂遺跡や西桂町・寺野遺跡からさらにさかのぼる時代のものと判明。土器は、集合土壙土器(撚糸文、斜縄文、表裏縄文、表裏撚糸文、押型文など)。ほか石皿、扁平砥石、擦り石、礫器など多数出土した。

 1986年度の調査では、縄文時代後期前葉の堀之内U式期の敷石住居跡が発見された。この敷石住居跡は、火災による消失家屋で住居の床面および覆土から多量の遺物が出土。また鍛冶工房と思われる平安時代の住居跡が発掘された。

 遺跡は縄文時代草創期から平安時代まで、各時代の遺物が認められていて、富士北麓地域最大規模の遺跡。厚い火山灰で覆われていて、富士山の火山活動と遺跡の関係を解明する上で貴重なものとなっている。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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