河口湖の丸木舟

河口湖の丸木舟
 富士五湖の精進湖を除く4湖から9隻の丸木舟が発見され、3隻が文化財指定を受けている。河口湖からは2例で、大正年間(1912−26)に発見された。コメツガと見られる素材をやや反りを持たせてえぐった板状の舟で、船尾に加工された彫り込みを残す。角釘(くぎ)を用いた跡がある。恐らく船尾に丁字型の横木を打ち付け水上での左右の揺れを防いだと推察される。

 伝承によると、この舟は「コッパ舟」と呼ばれる。西湖型の丸木舟から変化したもので、心地法には往古2形式の丸木舟があったとされる。現在でも沖縄の離島ではえぐり舟が磯漁に使われているという。明治中ごろまでは三浦半島、銚子ではコッパ船と同型の箸箱船が使われていた。

 [山梨県有形民俗文化財 富士河口湖町船津3964 富士博物館(休館中) 1963/09/09]

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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