現代「富士山道」を紹介

現代「富士山道」を紹介
 江戸時代末期に発刊された富士参詣の代表的な案内記である「富士山道しるべ」を基に、山梨県富士吉田市の富士吉田市歴史民俗博物館(ふじさんミュージアム)が発刊した現代版の富士登山の徒歩ガイド。現代風にアレンジしたガイドブックは、日本橋(東京)から甲州街道を経由して富士山までを歩く人のために、地図や写真などを付けてルートを分かりやすく紹介している。「富士山道しるべ」の内容を口語体に読み下して紹介するとともに現状も併記し、江戸時代の道と現代の道が比較できるように工夫している。

 「富士山道しるべ」は、庚申年にあたる1860(万延元)年の発刊。庚申年は富士山が出現したとされ、「御縁年」ともいわれ、信仰登山が増えることを見込んで発刊されたという。同館で所蔵している。

 「『富士山道しるべ』を歩く」はA5判のオールカラー仕様。富士山道しるべが、日本橋から甲州街道を巡り大月で分岐して富士山へ向かう道を総称して富士山道と表現しているのを踏襲してルートを紹介している。日本橋を含む都内を出発基点に、新宿から富士山まで、当時の宿場など計23カ所を取り上げている。

 各個所ごとの解説文は、口語体に読み下したものと現状を紹介したものを併記。掲載した地図は現在の「富士山道」として通行できるルートを赤で紹介した。一方、旧道は緑で表し、新旧両ルートを色分けしている。道中で利用できる公衆トイレも載せている。風景や街並みの写真のほか、史跡なども紹介している。

 2001年初版。2010年3月には増補改訂版「『富士山道しるべ』を歩く 改」を刊行。ルート図と歴史的な解説やルート案内を一新し、ページ数も91ページから107ページに。一冊千円。同博物館などで販売。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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