西湖の丸木舟

西湖の丸木舟
 富士五湖の精進湖を除く4湖から9隻の丸木舟が発見され、3隻が文化財指定を受けている。9隻のうち4隻は西湖の湖底に眠っていた。山梨県富士河口湖町西湖の野鳥の森公園に展示しているものは、全長10.85メートル、幅0.8メートルと県内最大級。1981(昭和56)年、北西岸の大路原浜沖30メートル、推進12メートルの湖底で発見された。

 放射性炭素同位体法で測定した結果、1280年前後80年の間に伐採されたモミを使用しており13世紀末の鎌倉時代後期以降に造られたものと考えられる。用途については資料がなく特定することはできないが、漁業、水上輸送、祭用などが考えられる。軟らかい材質のモミが使われているので、祭用として供されていた可能性があるという。

 [山梨県有形文化財(歴史資料) 富士河口湖町長浜1222 野鳥の森公園 1994/11/07]



 同町西湖の西湖ネイチャーセンター敷地内にある「奇跡の魚−クニマス展示館」には、秋田県仙北市から寄贈された、明治から昭和初期に同市の田沢湖で使われていた丸木舟が展示されている。丸木舟は全長約7メートルで、明治30年代に1本の天然秋田杉をくり抜いて作られたとみられる。クニマスなどを取るために漁師が乗り、網を投げて漁をしたとされる。かつて田沢湖で絶滅したクニマスが西湖での生息が確認されたことを受け、両市町は2011年、両湖の「姉妹湖」提携に調印している。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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