富士山研究の一大拠点

富士山研究の一大拠点
 山梨県富士山科学研究所は「富士山の過去と現在を探求し、自然と暮らしを未来に繋ぐ」をテーマに2014年4月、前身の山梨県環境科学研究所(1997年設立)を改編して発足。初代所長は政府の火山噴火予知連絡会長で東大名誉教授の藤井敏嗣氏。

 火山防災や、世界文化遺産となった富士山の保全管理のための調査研究を進めることが改編の目的。研究テーマは、富士山が持つ特性の解明や火山防災に取り組む「富士山研究」、県内各地の自然環境を対象にした「基盤研究」、緊急性が高い行政課題に対応する「特別研究」の3体系に再編。また組織を、総務課と火山防災研究部、自然環境研究部、環境共生研究部、環境教育・交流部の1課4部にそれぞれ再編。富士山周辺に位置する研究所として、噴火時に防災拠点になることも想定している。

 専門家を招いたシンポジウムやセミナー、動植物の写真展などを定期的に開催。研究成果のデータや論文を発表し、情報発信にも力を入れている。

 研究所の建物周辺には、溶岩や野鳥、植物などの自然観察ができる生態観察園・自然観察路がある。富士山や環境に関する資料や情報を収集提供したり、さまざまな環境教育プログラムを用意したりと県民らが自然に親しむ機会を提供している。毎年夏休みには「富士山研まつり」を開催。富士山や周辺地域の自然環境を紹介したり、親子で楽しめる実験、体験イベントが行われる。

 2018年4月には、研究所内に、富士山の自然環境などを学ぶことができる施設「富士山サイエンスラボ」を開設。富士山の自然環境に特化した学習施設にしようと、展示内容は同研究所の研究員が監修。富士山の成り立ちや噴火の歴史、噴火の種類を、模型などを使って紹介。富士山に自生する植物や生息する昆虫などを、パネルや標本を使って解説。小学生ら訪れた人たち向けに、学習施設を活用した教育プログラムも作成する。

 所在地は、山梨県富士吉田市上吉田字剣丸尾5597−1。開館時間は9:00〜17:00(最終入館は16:30)。休館日は年末年始および臨時休館日。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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