富士の麓に“日本の自然の姿”を調査研究する拠点

富士の麓に“日本の自然の姿”を調査研究する拠点
 地球上に存在する生物の「個性」と「つながり」を意味する生物多様性について、調査研究する拠点が富士山の麓にある。1998年6月に当時の環境庁(現環境省)が山梨県富士吉田市上吉田に設置した「生物多様性センター」。動植物の生息状況など日々変化する“日本の自然の姿”を調査研究し、広く情報を発信している。

 センターは、鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積は約4300平方メートルで、標高約1000メートルのアカマツ林の中にある。1973年から「緑の国勢調査」(自然環境保全基礎調査)などを実施する環境庁・自然環境調査室を発展させる形で設置した。

 センターによると、地球上の生物は未知の種を含めると300万〜3000万種にも及ぶと推測されるが、環境破壊・変化によって毎年4万種のペースで絶滅しているといわれ、種の保存に地球レベルで取り組む必要がある。

 センターでは「調査」「情報」「標本資料」「普及啓発」の4部門で活動。調査部門は、国内の自然環境の現状と変化を把握するため、都道府県や研究者らの協力を得て全国各地で動植物の分布、河川や湖沼、干潟、サンゴ礁などについて基礎調査を実施している。

 調査による集計データは、生物多様性情報システム(J−IBIS)を通してインターネット上で公開。国や自治体の施策や環境アセスメント、環境教育などの各分野に活用している。

 標本資料は、全国から稀少な野生動植物や標本が集まる唯一の施設として、約6万5000点(2015年調べ)を収蔵している。

 またセンターは、展示室や図書資料閲覧室などを一般に公開していて、来館者が生物多様性について学べる環境を提供している。毎年夏休みには「生物多様性センターまつり」を開催。さまざまな展示やイベントが行われ、普段は一般公開されていない標本収蔵庫も特別に公開される。
富士山NET−環境省自然環境局生物多様性センター
インフォメーション
所 在 地 山梨県富士吉田市上吉田字剣丸尾5597-1
開館時間 午前9時〜午後5時
休 館 日 冬季期間(12月〜4月)の土・日・祝日、年末年始
入 館 料 無料
アクセス 【電車】
◇富士急行線河口湖駅からタクシーで約10分
【車】
◇中央自動車道河口湖ICまたは東富士五湖道路富士吉田ICから国道139号、県道707号経由約10分
電  話 0555(72)6031



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