(まとさま)
源頼朝が射たと言い伝えられている“的”が、山梨県道志村、道志川支流の室久保川上流にある。川床の花崗岩(かこうがん)に付いている白い模様のことで、水中に沈められた同心円紋の的のように見える。村内では「的様」と呼ばれてきたという。
道志川と室久保川との合流する地点にある池の原集落では毎年4月8日に的様の祭りが行われる。
道志村の伝説には源頼朝にまつわる伝説や旧跡が数多く残されているが、頼朝が富士の巻き狩りの折、この地を武道練成の場として一の的、二の的、三の的をつくり、この下流、道志川の対岸を矢場とした。この集落を的場(まつば)と呼び、そのわきを流れる支流の櫓沢(やぐらさわ)付近に高櫓を組んで標的を射たという。
現在二の的、三の的は土砂で埋もれて見られないが、一の的は室久保川の清流の唯一の滝の上に三重の円紋を描き見事な的の紋様を呈している。地元ではこの的様を洗うと、たちまち大雨となり沢が荒れるといわれ、雨ごいの神としてあがめ滝つぼの傍らにある小さな石のほこらに祈願している。 |
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