8合目の聖地「烏帽子岩」

8合目の聖地「烏帽子岩」
 富士山吉田口登山道の8合目には、高さ5メートルほどの大きな岩がそびえ立ち、登山者の目を引く。「烏帽子岩(えぼしいわ)」と呼ばれ、多くの富士講信者が立ち寄る聖地だ。

 食行身禄(じきぎょうみろく)が断食修行をした場所で、信者にとっては山頂と同等に大切な場所という。

 食行身禄は富士講中興の祖とされる行者。富士吉田市歴史民俗博物館によると、身禄は世直しを願い、江戸時代中期の1733(享保18)年に31日間断食修行をした末に即身仏となった。このことが江戸に伝わり、“富士講ブーム”が巻き起こったという。

 烏帽子岩の脇には身禄を祭った神社が立つほか、夏季には扶桑教のご神体を安置する「冨士山天拝宮」があり、今も富士講の教えを伝えている。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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