山梨日日新聞:2012年02月17日(金)

杉浦忠睦さん死去 山中湖でマリモ確認
子どもに自然の魅力伝える


フジマリモに愛情を注いだ杉浦忠睦さん(1990年)
 
 北海道・阿寒湖など高緯度の寒冷地のみで育つとされていたマリモを山中湖畔で確認した杉浦忠睦(ただちか)さん(山中湖村山中)が15日、亡くなった。93歳だった。教員として、子どもたちに自然の素晴らしさを伝えたいとの深い思いが常にあった。

 長男の桂さん(70)によると、忠睦さんは教員時代、よく教え子たちを自然観察に連れて行った。野鳥や野草を見たり、ときには子どもたちに見せるためにイノシシの剥製をもらってきたりしたこともあったという。

 マリモを発見したときも子どもたちと一緒だった。1956年、山中小の6年生15人ほどと湖畔を訪れ、児童が湖水から直径1〜2センチの丸まった藻を見つけたのがきっかけだった。「フジマリモ」の発見は当時、大きなニュースとして取り上げられた。

 ただ桂さんはこんなふうに思っている。「マリモの生息地の南限だということは後から学者が意味付けたもの。父は子どもたちに自然の魅力を知ってほしかっただけだったように思える」

 ここ10年ほどは体調を崩し、自然を観察することもなくなっていた忠睦さん。「父は学者ではない。自然と子どもを結びつける橋渡しをすることを楽しみにしていた」。山中湖の自然と、子どもたちを愛した忠睦さんの活動を桂さんはそう振り返った


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