山梨日日新聞:2012年08月04日(土)

【点描】 聖徳太子像 再び富士山8合目に
途絶えた伝統行事を復活


聖徳太子像を8合目に安置して法要を行う参加者
 
 すがすがしい青空の下、聖徳太子の銅像が太陽の光を浴びる。3日午前11時すぎ、富士山8合目に聖徳太子をたたえる和歌「太子奉讃」が響き渡った。

 富士北麓地域のNPO法人「なごみの輪」(大森最理人会長)と富士吉田市新倉の如来寺(渡辺英道住職)の檀家(だんか)らは同日、寺が保管する聖徳太子の銅像を8合目まで運び、法要を行った。

 銅像は聖徳太子が富士山に降り立ったという伝説に基づき、約200年前に富士講が如来寺に寄進。富士山信仰が盛んだった江戸時代の登山シーズンに、毎年8合目の小屋「太子堂」に運び込まれ、登山者が拝んでいたという。

 100年以上前に途絶えた伝統行事を、同NPO法人などが2009年に復活。今回は檀家ら約25人が参加し、午前7時ごろ、5合目を出発し、メンバーが各パーツに分解した銅像を背負って運び上げた。

 法要では、東日本大震災の被災者の供養や、事故や災害がない平穏な世の中になるよう祈願。銅像を運んだ渡辺一さん(37)は「富士山の伝統文化の発信に役立てば」と話していた。〈雨宮丈貴〉


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