「冨嶽三十六景」高精細レプリカ完成
県立博物館所蔵

更新日:2019年02月23日(土)

 笛吹・県立博物館が所蔵する葛飾北斎の浮世絵「冨嶽三十六景」シリーズ全47点の高精細レプリカが、最新技術によって完成した。絵画などの高精細アーカイブ化に取り組む「アルステクネ」(本社東京、久保田巌社長)が製作し22日、同館に寄贈した。

 同社は昨年、甲府市に子会社を設立し1年かけて同館所蔵品を多角度から解析。レプリカは独自開発した画像処理技術を用い、20億画素で浮世絵表面の細かい表現技法や和紙の繊維も色調で再現した。

 同社は、フランスの国立オルセー美術館所蔵のモネやゴッホなどの名画の高精細レプリカ製作も担っている。今後は県内の他の文化財のレプリカ製作にも取り組むとともに、レプリカ技術を生かした商品展開も企画している。

 浮世絵は光などに弱く、品質の劣化を防ぐため公開期間も限られる。県立博物館の冨嶽三十六景も他館への貸し出しは行っていなかった。

 22日には同博物館で贈呈式があり、関係者にレプリカが公開された。守屋正彦館長は「高精細レプリカによって浮世絵の展示が幅広く展開できる」と期待。久保田社長は「北斎は世界的な人気がある。北斎研究や教育、観光振興など多方面で活用したい」と話した。

 同博物館は23日から、「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」など5点のレプリカを同館エントランスで公開する。

高精細レプリカの「冨嶽三十六景」を観察する学芸員ら=笛吹・県立博物館
高精細レプリカの「冨嶽三十六景」を観察する学芸員ら=笛吹・県立博物館
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