「カモシカ広範囲を移動」
富士山研、本年度の成果報告

更新日:2019年02月24日(日)

 県富士山科学研究所は23日、甲府・県立図書館で2018年度研究成果発表会を開いた。国の特別天然記念物で富士山の高山帯に生息するニホンカモシカは、季節によって行動圏を変えていることが報告された。

 ニホンカモシカの生態調査は、自然環境研究部の高田隼人研究員が発表した。

 高田研究員は、衛星利用測位システム(GPS)などで分かった行動圏の違いについて説明。「夏は高山植物を求め広範囲を移動し、冬は雪や風をしのぐため、森林のある場所であまり動かない」とした上で「他の地域と比べ行動範囲が10倍で、生息密度が低い。少しの環境の変化により地域で絶滅する恐れがある」と指摘した。

 同日は宇野忠研究員が富士登山での転倒状況の調査結果を報告。内山高研究員は県内の湧水の成分と岩盤の関係について研究成果を紹介した。

 ポスターによる発表では、富士山周辺の観光客の周遊動向、青木ケ原樹海の植生などについて報告された。

 発表会は研究内容を広く知ってもらおうと毎年実施。約90人が参加した。

研究成果が説明された発表会=甲府・県立図書館
研究成果が説明された発表会=甲府・県立図書館
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