マミズクラゲ愛情注ぎ534日
湧水の里水族館・西中学芸員
飼育法探り連続展示日本一

更新日:2019年02月26日(火)

 忍野村忍草の県立富士湧水の里水族館で飼育しているマミズクラゲの連続展示が25日、国内の水族館では最長の534日となった。飼育方法が確立されておらず、寿命も短いマミズクラゲの長期飼育に成功したのは、学芸員3年目の西中美咲さん(25)。「水の中をゆらゆらと自由に泳ぐ」姿にみせられ、大学時代に4年間、ボランティアで同水族館に通い詰めたほど“クラゲ愛”は強い。「訪れた人がいつでも見られるよう、これからも育てていきたい」と、さらなる記録更新を目指している。

 同水族館によると、マミズクラゲは湖や池などの淡水にのみ生息する。成長しても2センチほどと小さく、寿命は3、4カ月とされる。

 東京都国分寺市出身の西中さんが、マミズクラゲに出合ったのは帝京科学大1年の時。図鑑や文献で存在は知っていたが「海の生物と思っていたクラゲが、淡水に生息することに驚き、興味が湧いた」という。大学時代の4年間、週に1回、ボランティアとして同水族館に通い、生き物の餌やりや、水槽の掃除を手伝った。4年時の研究テーマにはクラゲを放出する「ポリプ」を選んだ。

 卒業後は同水族館の学芸員となり、2016年7月からマミズクラゲの飼育をスタート。ただ、初めから順調だったわけではない。最初の挑戦では167日後に全滅。「手に残ったせっけんで死んでしまうほど水質に敏感。手入れが行き届いていなかった」と振り返る。

 餌を淡水性のプランクトンに変え、水槽の水替えを1日2回に増やすなど飼育環境を改善。これまで最長だった滋賀県立琵琶湖博物館の533日を抜いて、連続展示の国内記録を更新した。同水族館は約100種類、1万匹の生物を職員6人で飼育しているだけに、「人手が限られている中でみんなで協力して育ててきた。うれしい」と喜ぶ。

 今後はマミズクラゲをテーマにしたイベントも企画している。「謎の多い生き物だが、そこが魅力でもある。生態研究を進めながら、多くの人に知ってもらう工夫をしていきたい」と笑顔を輝かせた。

中心となってマミズクラゲを飼育している西中美咲さん=忍野村忍草
中心となってマミズクラゲを飼育している西中美咲さん=忍野村忍草
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