西湖のクニマス卵、外来ウナギ捕食か
県が調査、駆除を検討へ

更新日:2019年03月21日(木)

 県水産技術センターは20日、西湖でクニマスの卵が外来種のヨーロッパウナギに捕食されている可能性があると発表した。クニマスの産卵場所に設置した水中カメラで捕食の様子を複数回にわたって捉えたほか、湖内にある産卵保護区で6匹のヨーロッパウナギを捕獲。過去にニホンウナギに交じって西湖に放流された個体とみられ、同センターは「クニマスの生息にとって脅威となる存在。効率的な駆除方法を検討したい」としている。

 センターの加地弘一主任研究員によると、西湖の水深30メートルにあるクニマスの産卵場所(約60平方メートル)に水中カメラを設置している。2016年11月にウナギがクニマスの卵を捕食する様子を初めて撮影し、17、18年度の産卵期(11月〜翌年2月ごろ)に調べて複数回確認された。

 17年2月〜19年2月には、産卵場所を含む産卵保護区で計7匹のウナギを捕獲。うち6匹は体長85センチ前後のヨーロッパウナギで、1匹はニホンウナギだった。水温10度を下回ると活動の鈍るニホンウナギよりヨーロッパウナギは低水温を好み、5度程度まで活動できるという。西湖の水深30メートルは1年を通じて水温5度で安定していることから、クニマスの卵を捕食しているのはほぼヨーロッパウナギだと判断した。

 ヨーロッパウナギはヨーロッパの広い範囲に生息しており、07年まで日本に輸入された経緯がある。調査で捕獲したヨーロッパウナギは、1992〜2000年ごろに放流したニホンウナギに混入した個体の生き残りとみられる。加地主任研究員は「ヨーロッパウナギによる食卵行動を監視するとともに、効率的に捕獲できる漁法や時期を検討する必要がある」と話す。

 この日は、17年度のクニマス推定生息数の調査結果も発表。試験採取の釣果などを基に算出したもので、寿命が4歳と仮定した場合は3517匹、5歳で2914匹、6歳で2615匹だった。いずれの推定生息数も調査開始年の12年度の推定生息数に比べ半数近く減っている。

 同センターは「調査の精度には不確実な部分があるが、クニマスの減少傾向とヨーロッパウナギによる食卵行動の関連性を調べる必要がある」としている。

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