2025.9.30
郡内織でアロハシャツ 富士吉田に都内業者が直営店 訪日客向け 技術力生かす

先染め生地を使ったアロハシャツなどを販売している「富士アロハ」の店内=富士吉田市下吉田3丁目
服飾資材卸のエルトップ(東京都千代田区)は、富士吉田市下吉田3丁目に、郡内織物を使った服などを扱う直営店「富士アロハ」を開設した。新たに立ち上げたオリジナルブランド「富士アロハ」のアロハシャツを中心に、インバウンド(訪日客)向けの商品を展開している。同社は先染めの高級裏地が主力商品で、シャツにも先染め生地を使用した。裏地の需要が減少傾向にある中、新事業の柱として確立を狙う。
同社は富士吉田市内で生産した先染めの高級裏地を主に扱い、国内外のハイブランドに販売している。同社によると、温暖化の影響などからスーツの着用機会が少なくなり、裏地の需要は減少傾向にある。
先染めは糸から染める方法で手間や時間がかかり、産地が少ないという。シルクに近い質感に仕上がるのが特徴で、新事業として織物産地の技術力を生かした製品の開発を企画した。
店舗は外国人観光客が多く訪れる本町通り沿いにあり、8月にオープンした。アロハシャツは先染めのキュプラ100%の生地に、同市の繁華街「西裏」の街並みや新倉山浅間公園の忠霊塔、ブドウやモモなど同市や山梨にちなんだ柄がプリントされている。デザインは5種類で各2色あり、1着2万9700円。
手頃な土産品として、同じ柄で綿素材のバッグ(3300円)も制作した。今後、アロハシャツと同じ生地でパンツなども商品化する予定。
店舗の営業は午前10時~午後5時。不定休。
(2025年9月27日付 山梨日日新聞掲載)
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