2018.5.07

動物の交通死 音で防ぐ 嫌がる高周波装置、車に 河口湖の企業が開発

「鹿ソニック」を取り付けた乗用車

 富士河口湖町船津の自動車部品販売会社ティ・エム・ワークス(轟秀明社長)は、野生動物の交通事故死「ロードキル」を防ぐための装置「鹿ソニック」を開発した。シカなどの動物が嫌がる高周波音を発生させて、設置した車から遠ざける。轟社長は「事故を減らして、森にすむ動物の命を守りたい」と話している。
 富士山周辺でロードキルを減らす取り組みをしている任意団体「富士山アウトドアミュージアム」からの依頼で、昨年4月に開発に着手。スピーカーの数を増やしたり、防水機能を付けたりするなどの改良を加え、これまでに4種類の試作品を作った。
 装置はバッテリーの電圧が12ボルトの普通乗用車で使用できる。車体の前方に取り付けて、エンジンをかけると進行方向の約50~70メートルに音波を出す仕組み。実験的に高周波音を発生させたところ、シカが逃げ出すことを確認した。キツネやタヌキなどにも有効で、人間には聞こえないという。
 轟社長によると、動物ごとに嫌がる周波数が異なることに加え、同じ周波音を受け続けると動物が慣れて逃げ出さなくなるため、80~5キロヘルツまでの高周波音を不規則に発生させるよう工夫した。5月末から同社事務所などで、1個2万円程度で販売を始める予定。
 轟社長は「道路に飛び出す動物が減ることが期待される。動物の命を守る役に立てば」と話している。

ティ・エム・ワークスが開発した「鹿ソニック」

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