2019.5.10

河口湖・浮島が地続き 水位低下、漁業に懸念 

水位が低下し、湖畔から浮島まで地続きになった河口湖=富士河口湖町小立

 富士河口湖町の河口湖と精進湖で水位が下がり、河口湖の南岸は近くの沖にある浮島と2年ぶりに地続きになった。地元の漁業関係者は魚の繁殖や釣果への影響を懸念。秋には河口湖でボート大会が予定されているが、開催が危ぶまれている。専門家は「水位低下は降水量の減少が一因とみられる」としている。
 県治水課によると、9日午後6時40分現在の水位は河口湖が基準水位からマイナス2.82メートル、精進湖がマイナス0.82メートル。昨年5月の平均はそれぞれマイナス1.84メートルと0.01メートルで、いずれも下回った。
 甲府地方気象台によると、河口湖の今年2~4月の降水量は184ミリで、平年値(264.5ミリ)を大きく下回った。火山帯の地下水に詳しい県富士山科学研究所の内山高研究員は「過去に湖の水位が低下した年も降水量が少なく、雨量の少なさが原因の一つと考えられる」としている。
 河口湖が浮島と地続きになるのは2017年以来。4月末から地続きとなり、湖岸から浮島の上に立つ「六角堂」まで歩く観光客の姿が見られる。17年には沼地化した湖岸で身動きが取れなくなる釣り客が続出したため、同町は8日から湖岸の一部を立ち入り禁止にした。
 漁業関係者からは懸念の声が聞かれる。河口湖漁協の外川強組合長は「浅瀬が干上がると、コイやフナが産み付けた卵が干からびてしまう」と危惧。精進湖漁協の渡辺袈裟一組合長は「水位が下がると魚が警戒し、釣果が悪くなる恐れがある」と心配する。
 県ボート協会によると、河口湖ではボートの出艇で使用する桟橋の一部が使用できない状況。水位が上がらないと、9月に予定する「河口湖レガッタ」が開催できない可能性があるという。同町河口の河口湖漕艇場では4月、水位低下で桟橋を固定する重りとボートが接触し、船底が破損するトラブルも起きた。
 同協会の担当者は「このままの状況では大規模な大会を開くのは難しい。雨が降るのを祈るしかない」と話している。

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