2019.5.22

富士山教材PR強化へ 世界遺産会議、山梨・静岡の小学校調査 利用低迷、教員は高評価

キッズ・スタディ・プログラムのPRチラシ

 認定NPO法人富士山世界遺産国民会議は、富士山の文化的価値を学ぶことができる社会科教材のPR活動を強化する。山梨、静岡両県の小学校にアンケートしたところ、デジタル配信版のダウンロード率が6.6%にとどまっていることが判明。ただ、授業で使用した教諭らの評価は高いことから、教材の専用サイトに利用者の声を紹介するコーナーを新設したり、対象校にPRチラシを配布したりして周知に努める。
 教材は「キッズ・スタディ・プログラム」。2015、16年度に同会議などが作成した。富士山が描かれた浮世絵を題材に、江戸時代の町人文化や富士山詣でをはじめとする旅の流行などを学ぶ内容で、両県の小学校に寄付した。17年度にデジタル教材の配信を始め、授業で使うワークシートや教員向け指導案などをダウンロードできるようにした。
 アンケートは昨年11~12月に山梨、静岡県内の公立小672校を対象に実施。454校(回収率67.6%)から回答を得た。山梨県内は対象171校のうち、106校(同62.0%)が回答した。
 調査によると、専用サイトを認知しているのは173校(38.1%)で、教材をダウンロードしたのは30校。山梨県内は認知29校(27.4%)、ダウンロードは8校(7.5%)だった。ダウンロードしない理由には「授業枠に余裕がない」「使用申請手続きが面倒だった」などの意見があった。
 教材利用後の感想を自由記述で聞いたところ、「学習意欲が高まった」「富士山に親近感を持った」などの意見が目立ち、同会議は「肯定的な声が多く、教材内容は評価されている」と分析。周知が喫緊の課題と位置づけ、教材の使用登録が簡易にできることなどを知らせるチラシを各小学校に配布するほか、専用サイトに利用した教員の声を紹介するコーナーを設ける考えだ。

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