2019.6.25

富士、山開き8合5勺まで 県、復旧工事間に合わず 

崩れた石積みで覆われた登山道=富士山の山頂直下(山梨県提供、17日撮影)

 富士山の山頂付近で神社の石積みが崩れ登山道をふさいでいる問題で、山梨県は24日、山開きの7月1日は吉田口登山道を8合5勺(3450メートル)まで開通させると発表した。山開きまでに復旧工事が間に合わないためで、当面の間、8合5勺から山頂までは通行止めとなる。山開きと同時に山頂まで登山道を開通できないのは2009年以来。
 県世界遺産富士山課と県道路管理課によると、山頂直下の久須志神社付近で階段状に積まれていた溶岩などが幅約10メートルにわたって崩落。山頂のフェンスは基礎部分が失われ、土台のコンクリートブロックが浮いた状態になっている。
 復旧工事では、山頂のフェンスは撤去し、安全対策として仮設の防護柵を設置。崩落した斜面の溶岩は落石防止用のネットで覆う。登山道は溶岩の隙間を土のうで埋め、平らにして通行できるようにする。本格的な復旧工事は閉山後に行う。
 24日に復旧工事に着手したが、山頂付近は天候の変化が激しく、県道路管理課の担当者は「工事を進めてみないと工期は判断できない」と説明。山頂まで登山道を開通させる時期は現時点では不明という。
 富士吉田市の堀内茂市長は「登山者の安全が最優先なので仕方がない」とコメント。静岡県側の山開き(7月10日)を前に御殿場口、富士宮口から山頂を目指す登山客が出てくる恐れもあり「静岡県側からの無理な登山はしないでほしい」と訴えた。
 山開きと同時に山頂まで登山できなかったのは平成に5回ある。1989年は7月21日、92年は17日、93年は9日、97年は5日にそれぞれ開通している。2009年は残雪が多く登山道が凍結したことなどから、1日の山開き当日、8合5勺から山頂を半日、通行止めにした。

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