2019.8.06

【富士山臨時支局】太子像今夏も「登山」

8合目法要、平和祈念

聖徳太子像を祭り、法要をする渡辺英道住職ら=富士山8合目

聖徳太子像を祭り、法要をする渡辺英道住職ら=富士山8合目

 富士吉田市新倉にある如来寺の渡辺英道住職らは3日、同寺に保管されている聖徳太子の銅像を背負って8合目まで登り、山小屋「太子館」付近に祭って法要をした。銅像は富士山信仰が盛んだった江戸時代の夏山期間に富士山で祭られていたといい、現在は毎年一日限定で行っている。

 渡辺住職によると、銅像は聖徳太子が富士山に降り立ったという伝説に基づき、約200年前に富士講が同寺に寄進。江戸時代の夏山期間に8合目付近の「太子堂」で祭られ、登山者が参拝していたという。明治期の廃仏毀釈運動の際に途絶えていたが、2009年から毎年8月3日に一日限定で法要をしている。

 同日は檀家ら31人が参加。午前7時半ごろ5合目を出発し、参加者が四つに分割した銅像を背負い、約4時間かけて8合目まで登った。法要では、聖徳太子をたたえるお経「太子奉讃」を唱和し、登山者の安全や世界平和などを祈念した。

 渡辺住職は「富士山が神仏習合の山ということを知らない人も多いので、伝統行事を通じて広めていきたい。令和の時代は、聖徳太子が唱えた『和の精神』にあるように争いごとのない時代になるよう願っている」と話した。

(2019年8月4日付 山梨日日新聞掲載)

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