2019.8.12

富士山入山料協力69.3%

7月、徴収場所を変更して上昇

今夏から設置した徴収所で富士山保全協力金を支払う登山者ら=富士山6合目(8月1日)

今夏から設置した徴収所で富士山保全協力金を支払う登山者ら=富士山6合目(8月1日)

 富士山が山開きした7月1日から1カ月間の登山者のうち、富士山保全協力金(入山料)を支払った人の割合(協力率)は69.3%だったことが9日、県のまとめで分かった。前年同期比8.2ポイントの上昇。県は、徴収場所を登山者への協力の呼び掛けがしやすい場所に変更したことが奏功したとみている。

 入山料は下山道整備やトイレ、救護所の維持管理などの財源とするため、登山者に任意で1人千円を支払ってもらう制度。協力率は、環境省が吉田口登山道8合目の山小屋「太子館」に設置した赤外線カウンターで計測した登山者数を基に算出した。

 7月は山頂付近で起きた崩落の復旧工事の影響で登頂が一時規制されたことや、梅雨明けが遅く天候不順が続いた影響で、登山者数は4万9978人と前年同期から5741人(10.3%)減少。一方で、協力金を支払った人は578人(1.7%)増の3万4630人だった。協力金の総額は48万7234円(1.4%)増の3430万6689円。

 山梨、静岡両県などでつくる富士山世界文化遺産協議会が徴収対象を「5合目から先に立ち入る来訪者」に変更したことを踏まえ、県は今夏、6合目の安全指導センター西側にも新たに徴収所を開設。「大多数の登山者が通過する場所で、協力を呼び掛けやすくなった」(県世界遺産富士山課)という。また、今夏は開山期間を通して電子マネー決済を導入していて、7月の1カ月間では2021人が利用。利便性を高めたことも協力率がアップした要因とみている。

 入山料は2014年に本格導入され、県は毎年、協力率の目標を設定。昨夏は7割を掲げたが58.6%にとどまった。今夏について、長崎幸太郎知事は「あくまで任意の協力金」として目標を設けない考えを示している。同課は「取り組みを継続し、一人でも多くの登山者に協力してもらえるよう努めていく」としている。

(2019年8月10日付 山梨日日新聞掲載)

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