2019.8.27

山中湖・文学館が20周年講演

三島の恋愛作品考察

三島文学について解説する田中美代子さん(左)=山中湖・徳富蘇峰館

三島文学について解説する田中美代子さん(左)=山中湖・徳富蘇峰館

 山中湖村の山中湖文学の森公園にある三島由紀夫文学館が開館20周年を迎え、同館などは24日、隣接する徳富蘇峰館で式典を行った。記念講演などがあり、村関係者やファンらが節目を祝った。

 式典は約70人が出席し、佐藤秀明館長が「(三島文学の)研究と普及の拠点として、さらに発展させていきたい」とあいさつ。三島が信頼を置き、多くの作品で解説を依頼された文芸評論家の田中美代子さんが講演した。

 田中さんは「獣の戯れ」など、三島が描く恋愛作品は男女が破滅的な結末を迎えるものが多い点について「愛に対する考え方が一般の人とは逆」と分析。「人は人を愛することができるかというテーマに対し、『結局できない』という結論から出発している」と解説した。

 同日は、開館20周年に合わせ制作された、三島の生い立ちや文学館の役割を紹介した映像「静寂の森に息づく文豪の情熱」の試写会も実施。映像は英語や中国語など他言語版でも順次公開していくという。

 文学館は1999年7月に開館。直筆原稿や取材ノートなど、2万点以上の資料を収蔵している。総来館者数は8月23日時点で18万4404人。

(2019年8月25日付 山梨日日新聞掲載)

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