2019.8.29

富士山で落石、外国人死亡

吉田口登山道 山頂近く、胸直撃

落石事故が発生した富士山頂付近=山日YBSヘリ「ニュースカイ」(NEWSKY)から

落石事故が発生した富士山頂付近=山日YBSヘリ「ニュースカイ」(NEWSKY)から

 26日午前5時10分ごろ、富士山の吉田口登山道の頂上付近で落石が女性にぶつかったと、安全誘導員が5合目の総合管理センターに通報した。女性は5合目に搬送されたが、胸などを打ち死亡が確認された。富士吉田署によると、死亡した女性は夫とともに登山していたロシア国籍で東京都品川区の主婦(29)と判明した。事故の影響で山頂付近は一時通行止めになった。山頂付近では昨年10月の台風の影響とみられる石積みの崩落が発生し、県が復旧工事を実施。県は事故後に現地を確認した結果、工事箇所に異常が確認されなかったという。同署は落石は別の場所からとみて調べている。

 同署によると、女性は25日午後9時ごろから、夫とともに山頂を目指して登山していた。当時、現場付近にいた登山者によると、落石があった時間帯は、ご来光を見る登山客で山頂付近が混雑していたという。

 女性は山頂から約200メートル下にいたとみられ、落下した石が胸などを直撃して倒れた。運搬車で5合目に運ばれたが、8合目救護所に勤務している医師が死亡を確認した。死因は外傷性心肺損傷。

 落石事故を受け、県は同日午前8時半から、8合5勺から山頂にかけての登山道を通行止めにした。石積みの崩落後、復旧工事を実施した箇所などを目視で調査した結果、崩落や斜面を覆っていたネットに破れはなかったという。このため県は同日午後6時に通行止めを解除した。県道路管理課の担当者は「ネットに緩みなどはなく、仮復旧させた箇所に問題はなかった」と話した。

 県警地域課によると、2014年以降の7~9月に、富士山の山梨県側で落石事故が計4件発生し、登山者4人が重軽傷を負っている。

 登山者が死亡する落石は、山梨県側で1988年7月、6合目の下山道で女性=当時(28)=の頭に30センチ四方の落石が直撃する事故があった。80年8月には富士山7、8合目付近で大規模な落石事故が起き、子どもを含む男女12人が死亡した。

 静岡県側では、2009年7月に富士宮市の富士山新5合目駐車場で、キャンピングカーの中にいた男性が直径約1.2メートルの落石を受けて死亡するなどの事故が起きている。

(2019年8月27日付 山梨日日新聞掲載)

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