2019.9.13

「地表もろく不安定」専門家指摘

6合目以上は高リスク

 富士山でまた落石事故が発生した。専門家によると、火山の噴出物で構成された富士山は崩れやすいといい、登山ガイドは「落石は起きるものという考えを持ち、安全対策を徹底してほしい」と呼び掛けている。

 富士山科学研究所の石峯康浩主任研究員によると、富士山はスコリア(火山れき)などによってつくられており、「地表はもろく不安定だ」という。また、6合目以上は森林限界とされ、植物や樹木は育たず、「植生で覆われていない分、落石が発生しやすい」と分析する。

 樹木がないため、落石が発生した場合、遮る物がなく、被害が大きくなる傾向にある、と指摘。石峯主任研究員は「富士山には昼夜を問わず、多くの人々が登っている。不安定な地表を登るので落石が発生するリスクは高い」と警鐘を鳴らす。

 一方、複数の登山ガイドによると、富士山では落石がしばしば起きており、「珍しいことではない」と明かす。風や雨などの影響で起きることもあれば、登山者が誤って石を崩して発生するケースもあるという。登山道を外れた場所には浮き石が多くあるため、「登山道外を歩く登山者を発見した場合は登山道に戻るよう呼び掛けている」(男性ガイド)という。

 別の男性ガイドは「富士山では落石が常に発生すると考えてほしい。だからこそ、ヘルメットを着用するなど安全対策が必要になる」と指摘している。

(2019年9月11日付 山梨日日新聞掲載)

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