2019.10.13

岩殿山の強瀬ルート通行止め1ヵ月

紅葉目前復旧めど立たず 大月市、県と検討委設置へ

岩殿山公園市営駐車場に設置されている通行止めを知らせる看板=大月市賑岡町強瀬

岩殿山公園市営駐車場に設置されている通行止めを知らせる看板=大月市賑岡町強瀬

 大月市の岩殿山(標高634メートル)の「鏡岩」と呼ばれる大岩壁の岩が剥がれ、山頂につながる強瀬ルートの一部が通行止めとなって1カ月余り。秋の紅葉シーズンが目前に迫っているが、復旧の見通しは立っていない。市は別ルートでの登山を呼び掛けるとともに、近く県などと復旧に向けた検討委員会を立ち上げ、早期の復旧を目指す。

 市産業観光課によると、岩の剥離は8月27日、登山道の手すりが壊れているとの連絡を利用者から受け、市が調査して判明した。鏡岩の上部で岩が剥がれ、一部が直撃していた。

 現在も鏡岩周辺の岩が剥がれ落ちる可能性があるため、強瀬ルートは、岩殿山中腹の丸山公園にある岩殿山ふれあいの館から上が通行止めとなっている。市は今後、岩殿山を所有する県や地元観光業者らと検討委員会を立ち上げ、鏡岩周辺の補強策などを協議していくという。

 市は登頂できるルートのうち、初心者でも登りやすい畑倉ルートの利用を推奨しようと、ルート上の草を刈ったり道標を整備したりしている。

 岩殿山を訪れる年間約4万人の登山者のほとんどが、JR大月駅から距離が近い強瀬ルートを利用していることから、市担当者は「強瀬ルートは大きな観光資源。早めに対策を講じていきたい」と話している。

(2019年10月11日付 山梨日日新聞掲載)

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