2019.10.24

鐘の音に夢託して

西桂の夫婦、とうざんの里に設置

鐘を鳴らす園児=西桂町下暮地

鐘を鳴らす園児=西桂町下暮地

 西桂町下暮地の東山昭夫さん(79)、春代さん(71)夫妻は、所有する山林「とうざんの里」の山頂に「きずな愛の鐘」を設置した。訪れた人に鐘を鳴らして夢をかなえてもらう場所にしてもらおうと、撞木を備え自由に突くことができる。

 とうざんの里は、東山さん夫妻が住民の憩いの場にしようと、2012年ごろから私有の山林を開放して始めた。2人でツツジやモミジなど十数種類の花を植え、株分けして増やし山小屋なども整備。草花が旬を迎える時期には多くの人が訪れるという。

 鐘は富士吉田市内の業者から譲り受けた。高さ約70センチ、直径約50センチ。富士山や三ツ峠を望み、春には「三ツ峠さくら公園」の千本桜も一望できる標高約700メートルの山頂広場に設置。とうざんの里を開放するという夢を夫妻2人でかなえたことから「きずな愛の鐘」と名付け、「鐘を鳴らして自分たちのように夢をかなえてほしい」(春代さん)という思いを込めた。

 9日は遠足に訪れた境保育園(都留市)の園児が力強く鐘を鳴らす姿が見られた。

 東山さん夫妻は「秋の紅葉シーズンは山頂から見える景色が素晴らしい。ぜひ足を運んでもらい鐘を鳴らしてほしい」と話している。

(2019年10月22日付 山梨日日新聞掲載)

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