外国人8割「富士山見るため」
富士五湖連盟、来県目的を調査 山梨の食、温泉は少数
富士五湖観光連盟が富士山・富士五湖地域を訪れた外国人観光客に来訪目的をアンケートで聞いたところ、約8割が「富士山を見る」と答え、最も高かった。「富士山の写真を撮る」「富士登山」もともに5割を超えた一方、「山梨の食」や「さまざまなアクティビティ」は1割未満だった。連盟の担当者は「長く滞在してもらうためには、富士山以外の魅力を伝えていくことが重要」としている。
アンケートは7月20日~8月31日に実施。富士山5合目の総合管理センター、富士急行線富士山駅や河口湖駅などの観光案内所計6カ所、富士吉田市や富士河口湖町、忍野村などの宿泊施設計12カ所でアンケート用紙を配布した。946人から回答を得た。
富士山・富士五湖地域への来訪目的(複数回答)は「富士山を見る」が752人(79.5%)で最多。「富士山の写真を撮る」は554人(58.6%)で、「富士登山」は527人(55.7%)だった。
一方、「さまざまなアクティビティ」は64人(6.8%)「山梨の食」は87人(9.2%)「温泉」も144人(15.2%)にとどまり、観光が富士山に大きく依存している実態が改めて明らかになった。
富士山・富士五湖地域までの利用交通機関は高速バスが65.7%で最多、電車やレンタカーが続いた。富士山保全協力金については62.3%が知らなかった。回答者は台湾の15.1%が最も多く、香港、米国、フランス、中国などが多かった。
富士五湖観光連盟の担当者は「長期滞在できるリゾート地に成長させるため、富士山だけではなく地域の多様な魅力を伝える必要がある」としている。
(2019年10月25日付 山梨日日新聞掲載)