2019.10.31

入山料、強制徴収を支持

長崎知事「富士山安全のため」

 長崎幸太郎知事は28日、現在は登山者から任意で集めている富士山保全協力金(入山料)制度について「本来であれば(任意の)協力金ではなく、全員が費用負担として支払うべきだ」と述べ、強制徴収を支持する考えを示した。有識者会議が強制徴収に切り替えることの可否について議論を始めた中、長崎知事が自身の考えを表明するのは初めて。

 長崎知事は同日の会見で、今夏に富士山で落石が相次いだことに触れ、登山者が避難できるシェルターや導流堤を整備する必要性を強調。「登山者の安全を守るためには、さまざまな費用がかかっている。ある程度、受益者が負担するのはあるべき姿だと思っている」と述べた。

 入山料は登山者らに任意で千円を払ってもらう制度。山梨、静岡両県は強制力を持たない「協力金」としつつ、「対象者全員からの協力を目指す」というスタンスで2014年夏から制度をスタートさせた。

 ただ、山梨側の協力率は50~60%台で推移し、公平性が課題として指摘されていた。協力金は富士山の環境保全や登山者の安全対策などの費用に充てられているが、多額の公費も投入されている。

 25日には入山料制度の見直しに向けた専門委員会(委員長・安田喜憲静岡県補佐官)の会合が東京都内で開かれ、強制徴収に切り替える可否について議論を始めている。

(2019年10月29日付 山梨日日新聞掲載)

広告
月別
年別