2019.11.03

西桂にサーモン養殖場

NEC子会社AI活用の新事業 富士山地下水生かす

 NEC子会社で情報通信技術(ICT)サービスを手掛けるNECネッツエスアイ(東京都文京区、牛島祐之社長)は31日、西桂町にサーモンの陸上養殖場を建設すると発表した。同社の陸上養殖事業参入は初めてで、富士山麓の良質な地下水と交通アクセスが立地の決め手。養殖には人工知能(AI)を活用し、効率化を図る。2022年に出荷を始める。

 陸上養殖場は西桂町倉見の約1万3千平方メートルの敷地に整備。2階建て(一部3階)で、地下水を循環させる養殖システムを導入することで、山間部でも生産が可能という。20年6月に着工し、21年10月に操業開始、22年8月の出荷開始を予定している。

 養殖するのはニジマスの一種「トラウトサーモン」で、3キロほどの大きさに育てて出荷する。フル稼働時には年間500トンの生産を目指す。養殖には体重測定や水温、餌の量の調整などで人手が必要だが、AIで自動化してコスト削減や安定供給を図る。新たな雇用は10人程度で地元採用を検討する。

 同日、東京都内で記者会見した牛島社長は「富士山の良質な地下水が確保できることや、中央自動車道に近く流通環境が整っていることが決め手」と説明。西桂町の養殖場をモデルにフランチャイズ化を図る考えで「海外展開も視野に入れている」と話した。

 このほか、陸上養殖場の運営会社「NESIC(ネシック)陸上養殖」と県、西桂町、飲料水製造販売の富士ピュア(同町下暮地)の4者が地域経済の振興に向けた協定を締結した。長崎幸太郞知事は「県の内水面漁業に新たな活力をもたらす。(陸上養殖場の)成功に向けて県も全力を尽くす」と述べた。

(2019年11月1日付 山梨日日新聞掲載)

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