2019.11.03
河口湖の水位上昇
大雨影響、遊歩道が冠水
台風19号など10月の大雨の影響で河口湖の水位が上昇し、湖畔の遊歩道の一部が冠水した。安全面を考慮して営業を取りやめるボート業者も出ている。
富士河口湖町都市整備課によると、小立、勝山両地区の遊歩道は一部が数十センチ冠水。観光客や地元住民が散歩などで利用するが、通行できなくなった。同町小立の白須ボートはボート乗り場が水没。オーナーの女性は「強引に船を出せば、水中の石や岩に当たって転覆する可能性もある。例年11月中旬まで釣り客の利用があるが、受け入れはできない」と肩を落とす。
甲府地方気象台によると、河口湖の10月の雨量は627.5ミリ(30日時点)で、平年の10月1カ月の雨量(176.9ミリ)の約3.5倍。県治水課によると、9月末に基準水位からマイナス1.80メートルだった河口湖の水位は、10月31日午後7時現在でマイナス0.66メートルに上昇。過去5年間の10月の平均水位と比べると、1.34メートル高い。
河口湖から下流に放水しているが、雨を蓄えた周囲の山の水が流れ込んでいるといい、県治水課の担当者は「水位が平常に戻るまではもう少し時間がかかる」と説明する。富士五湖では西湖でも平年より水位が高い状況が続いている。
(2019年11月1日付 山梨日日新聞掲載)
広告