2019.11.10

紅葉シーズン、秋色どこへ

県内 高めの気温原因、観光地憂慮

緑色の葉が目立つ「夕焼けの渚・紅葉祭り」の会場=山中湖村平野

緑色の葉が目立つ「夕焼けの渚・紅葉祭り」の会場=山中湖村平野

 秋の行楽シーズンを迎える中、山梨県内各地で紅葉の色づきが悪く、関係者が憂慮している。専門家によると、秋になっても高い気温で推移したことから、緑色の色素が分解されず、葉が黒ずむ傾向があるとされ、今後も鮮やかな色にならない可能性が指摘されている。観光関係者からは「きれいに紅葉しなければ、今後の客足に影響しないだろうか」と懸念の声が上がる。

 山中湖畔を会場に10月末から開かれている「夕焼けの渚・紅葉まつり」。主催する山中湖観光協会によると、例年11月上旬に見頃のピークを迎えるが、今年の色づきは7割ほど。遊歩道沿いに植えられた約200本のカエデやモミジは緑色のままだったり、黒ずんだりした葉が目立つ。

 横山知己事務局長は「鮮やかな紅葉は3分の1程度。中途半端な色づきで黒っぽく、散ってしまったものも多い」と説明する。今月10日までの期間中、まつりの来場者は昨年を下回る見込みで、「きれいに紅葉していないと知れば、足を運ばないお客さんもいるだろう」と語った。

 県富士山科学研究所によると、葉は秋に気温が下がることで緑色の色素が分解され、赤や黄色に紅葉する。甲府地方気象台によると、今年9月の平均気温は10観測地点で平年より2.4~1.3度高かった。10月も2.9~1.9度上回り、11月は6日までのデータで平年比0.9度高~0度で推移した。

 同研究所の中野隆志研究管理幹は「秋にしっかりと気温が下がらないと、緑の色素が抜けきらず、黒ずんでしまって鮮やかに紅葉しない可能性がある」と指摘する。

(2019年11月8日付 山梨日日新聞掲載)

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