2019.11.10

県、火山専門職採用へ

全国初、知識生かし対策強化

 富士山の噴火対策強化に向けて、山梨県は来年度、火山に関する専門知識を持つ「火山防災職」の行政職員1人を採用する。県によると、火山防災を専門的に担う行政職員の採用は全国で初めて。職員は火山防災対策の企画立案、防災訓練の運営などを担い、事前対策の充実を図る。

 県防災危機管理課によると、大学院で火山関係の科目を専攻し、修士課程または博士課程を修了したか、来年3月までに修了見込みの人が対象。1984年4月2日以降に生まれた人に受験資格がある。職員は来年4月から防災局や県富士山科学研究所などでの勤務を予定。住民や登山者らの避難態勢充実に向けた事業の検討や防災訓練、研修の運営などを担う。

 県はこれまで、一般行政職員が防災局などで火山防災に関する業務を担当。関連事業を実施する場合は、専門知識を持つ県富士山科学研究所の研究員に助言を受けていた。ただ、一般行政職員は人事異動で数年で入れ替わるなどし、専門知識が蓄積しないことが課題だった。

 一方、全国では御嶽山(岐阜、長野)や草津白根山(群馬)で噴火災害が頻発し、住民や登山者らの避難態勢の強化が急務。富士山も噴火被害を想定したハザードマップ(危険予測地図)の改定作業が進み、「新たな避難方法の検討など対応が求められる。より高度な専門知識を持つ職員が火山防災に関する業務を担う必要性がある」(同課)と判断。同課の担当者は「専門知識を生かして噴火の事前対策を充実、強化したい」と話している。

 県は19日まで希望者を募集。30日と12月1日に採用試験を行う。

(2019年11月8日付 山梨日日新聞掲載)

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