2020.1.13

ふるさと納税、断トツ30億円

富士吉田市、高額返礼品ないのに… PR強化や富士山効果?

 富士吉田市の2019年度のふるさと納税額が昨年12月末現在で30億4552万9千円となり、県内自治体で初めて30億円を超えたことが10日、市のまとめで分かった。当初予算の1割以上に相当する額。市は「専従部署によるPR強化や富士山をきっかけに市に興味を持つ人が増えたため」と説明する。返礼品としては水や織物製品などが人気というが、高額品を用意しているわけではないため、市民からは「これほどの額が集まるのは不思議だ」との声も上がっている。

 市ふるさと納税推進室によると、市への18年度のふるさと納税額は22億8364万1千円で、県内自治体でトップ。2位の南アルプス市(7億4596万1千円)の約3倍の額だった。19年度は昨年4~12月末までに30億4552万9千円の寄付があり、18年度の同時期から約9億6千万円(約46%)増えた。

 市の当初予算は例年、220億~230億円で推移しており、現時点の納税額は予算全体の1割以上に相当する。返礼品の調達額や配送料を除き、実際に市が使うことができるのは約15億円になる見通しという。

 市は17年度に同室を立ち上げ、納税額アップに向けた対策を強化。富士北麓と首都圏を結ぶ高速バスにラッピング広告を掲示したり、返礼品を送る際に観光ガイドなどを添付したりしてきた。同室の担当者は「PR活動の強化やきめ細やかな対応を続けてきた結果」とみている。

 富士山を抱える自治体であることが、プラスに働いているとの見方も。同室の担当者は「世界文化遺産の富士山をきっかけに市のことを知り、『環境を守ってほしい』と寄付をする人も多い」と説明。南アルプス市政策推進課担当者も「富士山人気の高さが影響している」と分析する。

 富士吉田市の堀内茂市長は10日の定例会見で、「事業者のおかげで価値のある返礼品を提供できていることが評価につながっていると思う」との見方を示した。

 ただ、地場産業に関わるミネラルウオーターやネクタイなどが人気だが、約400種類ある返礼品のうち最高額は100万円の寄付を対象にした羽毛布団。特定の返礼品が多額の寄付を集める要因にはなっていないとみられる。

(2020年1月11日付 山梨日日新聞掲載)

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