2020.2.17

馬とタッグ、地域元気に

小室浅間神社の神馬と触れ合う子どもたち。馬を身近に感じてもらう取り組みが進んでいる=富士吉田市下吉田3丁目

小室浅間神社の神馬と触れ合う子どもたち。馬を身近に感じてもらう取り組みが進んでいる=富士吉田市下吉田3丁目

 ふじよしだ定住促進センター代表理事の滝口伸一さん(43)と、ペレットストーブの販売などを手掛ける「ナックス」(富士吉田市)社長の白須一政さん(45)は、馬を使った地域活性化策を模索している。駅と観光地などをつなぐ馬車の運行や織物業と連携した事業を計画。馬を身近に感じる地域づくりを通じ、運営者の高齢化が進む市下吉田3丁目の小室浅間神社の伝統行事「流鏑馬祭り」に若い世代が参加するきっかけにもしたい考えだ。

 2人は昨年9月、800年以上の歴史があるとされる流鏑馬祭りに射手として参加。射手や、馬が走った後に馬場に残ったひづめの跡で吉凶を判断する占人らが高齢化していることを実感し、神社や流鏑馬祭りの保存会の協力を受けながら、地域の伝統行事を守ろうと模索を始めた。

 「馬を身近に感じる取り組みを進めることが若い世代の祭りへの参加につながる」と考え、昨年10月から神社の神馬を周辺で散歩させ、住民や観光客と触れ合う機会を設けている。今後は子どもたちの通学の誘導やホースセラピーなど地域での活動を広げていく。

 一方で、取り組みを長く続けるためには馬を活用した事業を展開していくことが必要と感じ、馬車の運行を企画した。神社を拠点に新倉山浅間公園や富士急行線下吉田駅を結ぶルートを想定。馬車に郡内織物などの地場産品を乗せてPRしたり、販売したりすることも計画している。

 馬を神社の厩舎で飼育するため、鳴沢村の牧場に勤務していた男性を雇用。現在馬車を引くことができる馬などの確保を進めていて、馬車の運行は4月から本格的に始めたいという。

 滝口さんは「農業が盛んだった時代、馬は身近な存在だった。まちなかに馬がいる風景を復活させたい」と話す。白須さんは「かつては富士講信者の荷物を馬が運んでおり、富士吉田は馬と縁が深い。多くの観光客が訪れているメリットを生かして事業を成功させ、地域の活性化につなげたい」と話している。

(2020年2月15日付 山梨日日新聞掲載)

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