富士と河口湖、快適に一望
自然生活館に2階建て施設 訪日客ニーズに対応
富士河口湖町は、大石地区にある河口湖自然生活館をリニューアルした。施設は富士山と河口湖を一望できる場所にある人気のスポット。増加傾向にある外国人観光客のニーズに対応しようと、2階建ての施設を新たに造り、飲食や休憩ができる展望スペースを設けた。
町農林課によると、河口湖自然生活館は果物狩りやジャム作りが体験できる施設として、1996年に旧河口湖町が大石公園内に整備。ラベンダーやコキアなどの植物越しに富士山と河口湖を一望できるスポットとして、富士北麓地域の中でも高い人気を誇る。
年間の来場者数は12万5千人程度で推移していたが、富士山が世界文化遺産に登録された2013年以降、アジア圏を中心とした外国人の観光客が急増。18年には過去最多の約47万7千人が訪れた。
観光客の受け入れ体制を強化し、眺望の良いスポットに合わせた内容にリニューアルしようと、町は平屋施設の西側に2階建ての展望施設を増設。湖と富士山を眺めながら飲食や休憩を楽しんでもらうため、1階の湖畔側にウッドデッキ、2階の窓辺にカウンターを設置した。地元で収穫した野菜などを入れたパンやカレーなども販売している。
16日に町関係者ら約30人が出席して竣工式を行った。渡辺喜久男町長は「町内でも屈指のロケーションにある。町の観光産業の発展に大きく貢献してくれるはずだ」とあいさつ。指定管理者の富士河口湖ふるさと振興財団の古屋一哉事務局長は「従来とは違う高さから富士山と湖を眺められる。多くの人に景色を楽しんでもらいたい」と話している。
(2020年2月17日付 山梨日日新聞掲載)