2020.2.28

高峰からの富士に荘厳さ

山岳写真家・白簱史朗さん追悼40点

 昨年11月に亡くなった大月市出身の山岳写真家・白簱史朗史朗さんの追悼写真展「富士在り その変幻の美」(忍野村教育委員会主催)が忍野村忍草の岡田紅陽写真美術館で開かれている。白簱さんの写真人生の根底に絶えることなくあり続けた富士山。その荘厳な美しさを高峰から捉えた約40点を展示している。

 国内外の名峰に登り、雄大な山容や植物を活写してきた白簱さん。ヒマラヤやロッキーなど世界の山岳をフィールドとしたが、山岳写真の原点は大月市の岩殿山から望む富士山だった。師で富士山写真家の岡田紅陽とたびたび撮影に訪れ、思い入れも強かった。

 今展では、数多くの山岳写真からテーマを富士山に絞った。雲海のかなたに浮かぶ富士山や桜とのコラボレーション、富士五湖のバックにそびえる姿をはじめ、季節や天候、時間帯によって変化する富士山の多様な表情を写し出している。

 「高峰は別の高峰から望む時、そこで真骨頂を見いだす」というのが白簱さんの持論だった。展示作品からは、南アルプスや岩殿山など高峰の頂上から撮影した高度感、緊迫感のある富士山を見ることができる。

 白簱さんは山岳写真の会「白い峰」を結成し、山岳写真の普及啓発に尽くしたほか、高山植物の保護活動にも取り組んだ。八ケ岳や秩父山系など県内での天皇陛下の登山に同行したことでも知られている。

 同展は3月26日まで。火曜休館。問い合わせは同美術館、電話0555(84)3222。

(2020年2月26日付 山梨日日新聞掲載)

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