2020.3.20

外国客救命へ英語力磨く

富士五湖消防、増える富士登山者に対応

外国人男性の救急搬送を想定した英会話を学ぶ消防署員ら=富士五湖消防本部

外国人男性の救急搬送を想定した英会話を学ぶ消防署員ら=富士五湖消防本部

 富士山や富士五湖など外国人に人気の観光地が管内にある富士五湖消防本部の救急救命士らは、6年前から英会話講習に取り組んでいる。2019年に外国人を救急搬送したケースは161件で、富士山の世界文化遺産登録以前に比べて5倍以上に増えている。同本部は「傷病の症状をいち早く把握できるよう準備したい」としている。

 英会話講習は富士山の世界文化遺産登録に伴い増加している外国人登山客に適切に対応しようと、2014年にスタート。市市民協働推進課国際担当の職員が講師を務め、救急救命士や119番を受ける指令課員らが通報への対応や救急車で駆け付けた際の会話を学んでいる。

 細やかな指導を受けるためには一度に受講できる人数が限られることから、署員は順番で学んでいる。受講後も「継続して学びたい」との声が多く、自主的に英会話を学ぶ署員も出ているという。

 19年度は救急救命士と指令課員の3人でつくる2班計6人が、非番の日に受講。12日の講習ではホテルで意識を失った外国人男性への対応を想定し、症状の聞き取りや家族への応急処置の指示などを確認した。19日に成果発表する会を開く。

 同本部が19年に外国人を救急搬送したケースは161件。富士山が世界遺産に登録される以前は年間30件ほどで、5倍以上に増えた。

 同本部はこのほか、多言語での119番に対応できるよう、通訳を介した3者間通話を導入。英語や中国語、韓国語、ポルトガル後、スペイン語に対応している。救急車には翻訳機能が使えるタブレット端末を配備している。

 今年は東京五輪・パラリンピック開催に伴い多くの外国人観光客が訪れることが想定されることから、同本部担当者は「日本人と同様、きめ細かい対応ができるように準備したい」と話している。

(2020年3月18日付 山梨日日新聞掲載)

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